【キャロ０８産駒を斬る】

■デゴッドドーター08 牡マンハッタンカフェ De Niro
現在まさかの（？）リーディングサイヤーとなっているマンハッタンカフェ産駒からです。
まずはマンハッタンカフェ産駒の特徴から書いていきます。
今回あげていただいた３頭は偶然なのか全てＳＳ系種牡馬ですが
ＳＳ系配合の特徴は３頭とも同じように持っているという考えがまず基本にあります。
当然、マンハッタンカフェ（以下ＭＣ）も同じですが、
実は他のＳＳ系の中で一番、配合からは選びにくい特性を持っています。
ぶっちゃけ、良い配合はわからないのですｗ
そこで今回は、ＭＣ産駒の特徴と、一応、配合の良し悪しを箇条書きしていきます。
＜ＭＣ産駒の特徴＞
・中距離が得意。自身は長距離も勝ったが長距離より短距離の方が向いている。
・芝得意も意外に軽いダートならＯＫ。しかし重馬場は芝もダートも不得意。
・４月生まれがお勧め。３～５月生まれしかほとんど活躍しない。
・他のＳＳとは逆で社台系牧場産以外の馬の方が活躍する傾向がある。

＜ＭＣの配合の良し悪し＞
・他のＳＳとは違い、必ずしもノーザンダンサーの血は必要としない。
　ジョーカプチーノはフサイチコンコルドが母父だが芦毛なのでＭＣの特徴を継いでいるとは思えない。
　フォルティノ似ではないかと思う。
・ＮＤの血よりも母にナスルーラの血が絶対に必要。重賞馬全馬がナスルーラを母に持っています。
　恐らくスピードを注入する場合、Law SocietyにあるBold Rulerの血を活かさなくてはいけないのでは？
・重賞級であればナスルーラの血はなんでも良い。ＳＳに合わないNever BendやRed Godでも良い。
　当然、ミスプロにもナスルーラが入っているのでミスプロでも良い。
・１３号族以内の番号のファミリーナンバーが良く、特に３号が狙い。
・近親クロスは必要ない。

さて、デゴッドドーター08ですが近親にグリーンスターボウなどがいる活気のある血統ですね。
ですが、この母は異種血統の集まりなのでなんとも難しい・・・
配合的には・・・近親クロスはありませんがこれは気にしなくても良いでしょう。
実はリボーのクロスがありますが、もしかすると余計かもしれません。
母父にミスプロ系種牡馬というのも悪くはないですが、
ＭＣとの配合を考えると多少スピード不足にならないか心配です。
母父ＭＰでルボークロスを考えるとダート馬ってことも十分考えられますが、ダートだと力不足でしょう。
２月生まれで１２号族、それでいて黒鹿毛というのも不安材料です。
母はＭＣと同年代なので血のバランスはいいでしょう。
妹のグローリーステップの動向が気になりますねぇ。
う～んどうでしょう？ (2009.07.27 20:22:36)

■グリーティングス08 牡ネオユニヴァース Rainbow Quest white_flash3さん
次は初年度からクラシック２冠を制覇したネオユニヴァース産駒です。
ＮＵは初年度産駒を見た限り
ＳＳ系種牡馬の配合特徴をそのまま持っている印象が有るので
ＭＣとは違い配合から選びやすい特性を持っていると考えられます。
ただし、産駒の特徴はかなり偏りが見受けられるので注意が必要です。
前回と同じようにＮＵ産駒の特徴と、配合の良し悪しを箇条書きしていきます。
＜ＮＵ産駒の特徴＞
・かなり中距離が得意。長距離は？だが配合次第と思われる。
・1200に限っては１勝しかしていない。
・芝が得意。
・ダートは良くないがダメということでもない。
・重馬場は脚質による。
・クラシックディスタンスが得意なのでクラシックで活躍する３、４月生まれが特にお勧め。
・他のＳＳと同じで社台系牧場産の馬の方が活躍する傾向にある。
・今のところ自身に似た鹿毛の馬が活躍している。
・ストライドが大きく、跳びに関係はないが、
　心肺機能に余り影響しない走りをするため、割と仕上がりが早い傾向にある。
・ただし、格上レースや速い時計のレース時に調教の差や
　もまれ弱さなどで、意外なモロさが出る場合が多く見受けられる。

＜ＮＵの配合の良し悪し＞
・短距離配合でもある程度中距離をこなしてしまうが、長距離配合も悪くはない。
・ノーザンＤの血を必ず必要とする。
　これは母父にノーザンＤと相性が良いエタン系（ネイティヴＤ）の血が
　あるからだと思われる。
・また、ネイティヴＤの血があることでミスプロとの相性も良い。
・近親クロスは難しい血統なのでやる必要はない。
・ＳＳ系の傾向と同じで直系配合はさけるべき。
・ファミリーナンバーでの狙いは必要ない。
・近親クロスはHail to Reason系があったほうが良い。
・母父はＳＳと同じ相性と考えていいが、それよりも両ＮＤやＭＰの血が最優先だと思われる。
長くなりすぎたので、また続くｗ (2009.07.29 16:03:54)

では、グリーティングス08ですが、
ノーザンＦ産なのでネオが活躍する配合相手とつけられたと思って良いでしょう。
母の年は気にする必要はないと思います。
兄にストーミーカフェがいることは頼もしい点ですが
兄弟がほとんど早熟傾向が強いことが気になります。
Krisのクロスがありますが、早熟傾向を助長する可能性が高いです。
母父がRed God系というのもＳＳ系としては印象が悪い点になります。
ただし鹿毛ですし、ノーザンダンサーやネイティヴダンサーの血があるので
ネヴァブションぐらいになっても不思議ではありません。
ただ、そこまでの成長力がこの血統にあるのかどうか？
う～んどうでしょう？
(2009.07.29 16:30:17)

■カタリスト08 牡ハーツクライ Sadler's Wells white_flash3さん
３頭目は初年度のハーツクライ産駒です。
ハーツクライ（ＨＣ）はＳＳに対する
xトニービン、xLyphardという多重ニックス配合です。
一方で歩く姿を見ると脚に力が入っていないように見える特異な馬でした。
初年度ということでＨＣ似た配合の種牡馬とさらにカタリスト08に似た配合の産駒を例に特徴を箇条書きしていきます。

＜ＳＳＸ母父トニービン（Ｘ母母父Northern Dancer）種牡馬の特徴＞
・代表種牡馬としてアドマイヤベガ、アドマイヤボスがあげられるがどちらもベガの産駒。
・上記の産駒として、ブルーメンブラット、キストゥヘヴン、アドマイヤフジ、アルナスライン、プレミアムボックス、ストーミーカフェ、アイアンルック等がいる
・芝が得意だが、ダートも率なくこなす。
・ベガの血を受け継いでいるが故か、マイル～中距離が得意だが、気性が激しい産駒が多く長距離よりは短距離が良い。
・重馬場は不得意。
・割合に早生まれが活躍する傾向があり、２月～４月生まれがお勧め。
・圧倒的に父と同じ鹿毛が活躍。
・母にもノーザンダンサーの血を必ず必要とする。
・特に母がＮＤ系産駒が良く、奇跡の血量Northern Dancer 4 x 3が好結果。
・ＳＳ系の傾向と同じで直系配合はさけるべき。
・ニックス配合となるのでファミリーナンバーでの狙いは必要ない。

＜ＳＳ系Ｘ母父Sadler's Wells 産駒の特徴＞
・代表産駒として
　ヘヴンリーロマンス、シーザリオ、アンライバルド、ショウナンパントルがいる。
・芝が得意な配合。ダートも悪くはない。
・距離はマイル～クラシックディスタンスが良く、極端な距離や流れは不向き。
・ニックス、またはクロス配合となるのでファミリーナンバーでの狙いは必要ない。
長くなりすぎたので、続くｗ

あと、前回に書き忘れていたのですが
ＭＣ、ＮＵ、今回の産駒とも馬体重は軽くても重くても気にしなくても良いです。 (2009.08.04 12:00:20)

カタリスト08について
そういえばまた書くの忘れていましたが
ＳＳＸ母父トニービン種牡馬産駒、
またはＳＳ系Ｘ母父Sadler's Wells産駒ともに
社台系産がほとんど活躍する傾向にあるので
もちろんカタリスト08もノーザンＦ産ですので良いです。
良績に鹿毛が多い配合ですが青鹿毛はＳＳと同じですので悪くないです。
５月生まれですがこれも１口としては気にする必要はないでしょう。
母は年をとってきつつありますが、
これも父が若いですし、特に配合からも気にする必要はないと思います。
母の系統が早熟傾向が強いことが多少気になります。
兄弟を見るとこの配合の場合は芝馬の中距離馬となりそうですが
爆発力のある配合ですので、
ＨＣの種牡馬としての資質次第では面白そうな血統です。
母父がSadler's Wellsはダメか良いか成績がはっきり分かれますが、
母の系統が2号族、しかも2-fとこの馬は良く、
いわゆるＤインパクトと遠縁にあたり、その点からも良いと思います。
今回の３頭の中では血統的には一番、良いと思われますが
ハーツクライ産は健康的な不安をしっかり確認しておいた方が良いでしょう。 (2009.08.04 13:38:10)

■ミスティーミス０８牡 white_flash3さん
４頭目もハーツクライ産駒ですかぁ

まず母父Distant Relative 産駒について
Distant Relativeは父Habitatと母父がHyperion系という配合で米製ニホンピロウイナーといえる馬です。
マイル以下の距離で実績があります。
ＳＳ系との相性ですが一応、直系同士の配合となり
配合から見た印象は良くありません。実際、ＳＳ系ｘニホンピロウイナーは今一という感じです。
それにＳＳ系以外でもあまり実績はありません。
母父Habitat系はという風に見ると、ナイスネイチャやメイショウカイドウ、ニホンピロサートやニホンピロキース等がいます。距離には影響がない母父系ですが地方巧者、或いは小回り巧者となる可能性が強いです。走りのイメージはずばりジリ脚。しかも走るたびにジリ脚になる可能性が高いです。
ＳＳ系との代表産駒としてはエフティマイアがいます。
この母父系は世界的に見ても父ノーザンダンサーや父ミスプロが相性良い配合となっています。

さてミスティーミス０８ですが
まずこの肌馬で特筆すべきはスカーレット一族と同じF4-dであることです。夢は大きく、大物になる下地がある血統だといえます。
次に兄弟からの考察ですが、兄ダブルレインボーを見ると、当馬は芝馬になる確率が高いと思われます。
しかしダートもある程度こなせそうなので、もし足元が悪く馬体重が重くても、下のクラスなら勝負はできるでしょう。
適距離はマイル～中距離と思われます。
５月生まれですが１口としてはそう気にする必要はないでしょう。
栗毛でHornbeamのクロスというのは微妙ですが、
Northern Dancerのクロスが主体としてあるので
ＨＣの種牡馬としての資質次第では面白くなりそうな血統です。
やはりハーツクライ産は健康的な不安を
しっかり確認しておいた方が良いでしょう。 (2009.09.02 12:35:44)